重力のケーキ 2018 8 12

 おいしいケーキを落としてしまった。
シャインマスカットのケーキは高かったのに。
重力がなければ、ケーキは落ちることはなかったのに。
 しかし、重力がないと、ケーキは食べにくいものとなります。
宇宙ステーションの食事は、食べるのに苦労するでしょう。
そういうわけで、重力の方向に注意しながら食べる必要があります。

 私たちが住む次元は、
「縦・横・高さ」の3次元に、
「時間」という1次元を加えたものと言われていますが、
私たちにとって、「重力」も重要な要素です。
 「重力」は、地球の中心方向に向かって働いていますが、
その力は、意外にも弱いのです。
 地球が作り出す「重力」と言っても、
その重力に逆らって、スプーンでケーキから、
シャインマスカットをすくい上げることができます。
 さて、3次元空間には、
「時間」と「重力」という特殊なものがありますが、
上位次元である「4次元空間」には、
「時間」も「重力」もないとしたら、どうなるか。
 つまり、「4次元空間」に住む「4次元人間」には、
どういう風景になるのか。
 もし、「4次元空間」に「時間」がなかったらという思考実験は、
先日、「時間のケーキ」という文章を書きました。
 もう一度、3次元空間に戻りましょう。
「質量」があれば「重力」も発生します。
 だから、シャインマスカットも質量があるので、
「重力」を持っているはずですが、
地球の重力に比べれば、わずかで観測不能でしょう。
 それでは、「質量」を発生させているのものは何か。
それは、物質を構成する陽子か電子かということになると、
電子の質量は無視できるほど小さなものとなります。
 「質量」が、どのような仕組みで発生するのかは、
最近では、「ヒッグス機構」で説明されます。
 さて、3次元空間の特徴は、「物質」であり、
「物質」を有効なものにするために、
「時間」も「重力」もあるかもしれません。
 ケーキを上手に食べるためには、
重力が必要であり、
もし、重力がなかったら、
宇宙ステーションの食事のように苦労します。
 もし、「4次元空間」に住む「4次元人間」が、
物質ではなく、エネルギー的な存在だったら、
「時間」も「重力」も必要ありません。
 3次元空間を作り出しているものは、
「時間」と「重力」かもしれません。
 さもなくば、3次元空間とは、
4次元空間の「ホログラフィー」かもしれません。
 さて、思考実験は、重要なことであり、
もし、あなたが「4次元人間」だったら、
どうやって「3次元空間」を作るでしょうか。

時間のケーキ 2018 8 5

 おいしいケーキを食べてしまった。
急いで食べたので、味合うことはなかった。
ケーキを食べる前の状態(時間)に戻れるか。
「時間」は、一方通行なので、過去に戻ることはできません。

 私たちが住む次元は、
「縦・横・高さ」の3次元に、
「時間」という1次元を加えたものです。
 ここで「思考実験」をしてみましょう。
「時間」というものは、「3次元空間」特有のもので、
「4次元空間」には、「時間」がない。
 つまり、4次元空間には、
「時間」がないので、
過去も現在も未来も混在していると考えてみましょう。
 4次元空間に「4次元人間」が存在すると仮定すると、
あなたが「4次元人間」になります。
 ふと振り向くと、隣には戦国時代の人のように、
鎧武者のような人が立っていた。
 おや、向こうからやってくるのは、
まるで宇宙人のように見える。
これでは、「大昔」と「未来」が混在しているようなものでしょう。
 3次元空間は、4次元空間の「ホログラフィー」かもしれません。
4次元空間から次元をひとつ落として、
3次元空間を作り、さらに「時間」も作って進行管理をする。
 我々も似たようなことをやっています。
映画では、本来、3次元のものから次元をひとつ落として、
スクリーンという2次元に投影しています。
 もうひとつ思考実験をしてみましょう。
未来からタイムマシンで「未来人」がやってきて、
「2030年には、こうなっているぞ」と言う。
 「未来人」の言うことは正しいか。
半分正しく、半分間違っているかもしれません。
 未来は、時には重なり合い、
時には、分岐して存在する可能性があるからです。
 未来には、ケーキを慌てて食べてしまい後悔している「あなた」と、
ケーキを食べる前に、
スマートフォンで記録する「あなた」が存在するかもしれません。
 さて、今度は、未来が分岐していなくて、
ひとつの未来しかないと仮定して「思考実験」をしましょう。
「電車はタイムマシンか」
 電車の通路に立って、先頭車両を眺めれば、
先頭車両は揺れている。
この「揺れ」は、やがて私のところにやってくる。
後ろを振り返れば、後方車両で、みんな楽しく飲食をしている。
 しかし、やがて、大きな揺れがやってきて、
飲み物も駅弁も床に落とすことになるだろう。
 結果は、どうなったのか。
そういう「悲劇」は起こらなかった。
すでに「飲食の終盤」だったからです。
 通路に立って、後方車両を眺めた「あなた」は、
後方車両の状態を正確に観測できなかった。
 では、「あなた」は、後方車両に急いで行って、
「状態」を観測してから何か言うか。
飲食の途中だったら、「大きな揺れがやってきて危ない」と言い、
飲食の終盤だったら、何も言わない。













































































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